アイルランド関連CD集その2 その2


Planxty/Black Album
PLANXTY


(プランクシティ)
"PLANXTY"(ブラック・アルバム) 1.Raggle Taggle Gypsy - Tabhair Dom Do Lamh
2.Arthur McBride
3.Planxty Irwin
4.Sweet Thames Flow Softly
5.Junior Crehan's Favourite - Croney Is Coming
6.The West Coast of Claire
7.The Jolly Beggar
8.Only Our Rivers
9.Si Bheag, Si Mhor
10.Follow Me Up to Carlow
11.Merrily Kissed the Quaker
12.The Blacksmith
 その2のトップはトップを飾るにふさわしいプランクシティから。ドナル・ラニイ、クリスティ・ムーア、アンディ・アーバイン、リアム・オ・フリンという、アイルランド音楽好きなら10回は名前を聞いたことがある(興味ない人には全く聞き覚えのない、日本で言うと「はっぴいえんど」みたいなもんでしょうか)4人が組んでいたんですから、良くないわけがない。・・・と思いつつ聴いているんだけど、正直やっぱり当時の人間じゃないとこのCDが出た衝撃って今ひとつ判らないですね。いい音、いい声ではあるんだけど。
 それにしても凄いメンバーであることは間違いないです。

好きな曲:3,6,8

DOLORES KEANE/SAIL OG RUA
DOLORES KEANE & JOHN FAULKNER


(ドロレス・キーン&ジョーン・フォークナー)
"SAIL OG RUA" 1.Jimmy Mo Mhile Stor
2.The Wee Weaver
3.Eddie Kelly's Set
4.Moll Dubh An Ghleanna
5.Carolan's Cup
6.Thuas Ag Gort An Chornain
7.Green Grow the Laurels
8.Galtee Ranger, Denis Murphy's, The Doon Reel
9.Sail Og Rua
10.Galway Bay
 今ではコンテンポラリー界に行ってしまったドロレス・キーン(ケーン)の伝統歌唱時代を代表する1枚です。

本CDはまだかなり若い頃のはずなんですが、何故か既に円熟味を感じさせます。結構よく聞く曲が並んでいますが、逆に定番を歌うというのは歌唱力に自信がないとできないことでしょう。無伴奏で朗々と歌う9などは必聴です。

好きな曲:6,9

Sliabh Notes

(シュリーヴ・ノーツ)
"GLEANNTAN" 1.Annaghbeg Pollka / Pete Bradley's Polka / Gleanntan Polka
2.The Miller's Maggot / Pegy's Nettles
3.The Durrow Reel / The Swallow's Nest / Lady Gordon
4.The Welcome
5.Padraig O'Reeffe's Hornpipe Micky O'Callaghan's Fancy
6.Dan Murpy's Slide / Danny Ab's Slide / Nell O'Sullivan's Slide / The Gullane Polka
7.Aisling Gheal
8.Palmer's Gate / Glountane School - 1862
9.Michael Burke's Jig / Padraig's Lark in the Morning / Tom O'Connor's Jig
10.The People of West - Cork and Kerry
11.The Baltimore Salute / The Sliver Spear / Greg's Pipes / The Master's Return
12.Tidy Anne / The Hot Orange / Minnie and Vinnie
13.Many a Wild Night / John Walsh's Polka / Daly's Mill
 シュリーブ・ルクラといわれるコーク・リムリック・ケリーの州境地帯の伝統音楽を演奏する、その名もまんまのシュリーブ・ノーツ。
 本CDは何の気なしに買って聴いて、1曲目からはまってしまいました。アコーディオンとフィドルで奏でるポルカのリズミカルで楽しそうなこと。その後も、これぞダンスチューンといったジグやスライドが続き、心が弾んできます。

 あとギターのトミー・オサリヴァンによる歌ものも2曲入っているのですが、これも外れなしです。美声オサリヴァンのコンテンポラリーばかり集めたCDなんかも是非聴いてみたい。

好きな曲:1,4,6,10,12,13(Polkaはいいですね)

The WaterBoys/ROOM TO ROAM
The WaterBoys


(ウォーターボーイズ)
"ROOM TO ROAM" 1.In Search of a Rose
2.Song from the End of the World
3.A Man Is in Love
4.Bigger Picture
5.Natural Bridge Blues
6.Something That Is Gone
7.The Star and the Sea
8.A Life of Sundays
9.Islandman
10.The Raggle Taggle Gypsy
11.How Long Will I Love You?
12.Upon the Wind and Waves
13.Spring Comes to Spiddal
14.The Trip to Broadford
15.Further Up, Further in
16.Room to Roam
 現ルナサのトレバー・ハッチンソンや、若き日のシャロン・シャノンもメンバーとして在籍しているウォーターボーイズの6th。アイリッシュ・フォーク・ロックバンドなのですが、しかし伝統音楽の影響を感じる1枚でもあります。

 やっぱりこのバンドは、ボーカルのマイク・スコットの才能に尽きるでしょう。詩がすばらしく格好良い。曲調ものんきなのが多くて、旅行に携帯するのに最適ではないでしょうか。恥ずかしながら6th以外持っていないのですが・・・ケルトのコーナーにないのでついつい買いそびれてしまいます。

好きな曲:2,5,10,13(レコーディング地 Spiddal を唄った歌)

Danu/ALL THINGS CONSIDERED
Danu


(ダヌー)
"ALL THINGS CONSIDERED" 1.The Garsun Who Beat His Father / Sean McGuire's / Jimmy Kelly's
2.Bridget Donaghue
3.The Kinegad Slashers / Young Tom Ennis / The Battering Ram
4.The Wee Lass on the Brae
5.The Buck from the Mountain / Paddy Killoran's
6.Ring Garbhchriche Ri Seoirse W / The Road to Cashel / Cafferkey's Shine
7.Easy and Free
8.Rogha An Ghabha / The Mountain Lake / John Carty's / The Old Pensioner
9.An Deirc
10.Sliabh Russell / An Buachaill Dreoite / The Humours of Rahey
11.Jack Coughlan's / Kilteery / Michelle O'Sullivan's
12.Uncle Rat
13.The Beauty Spot / The Maid Behind the Barrel
14.Idir Aird Mhor Is Eochaill
 男ばかりの7人編成で、歌とインストが半々くらいというパターンのバンドです。最近の注目バンドらしいのですが、確かにボーカルはいい声だし、ダンス・チューンも小気味よいリズムで奏で、アンサンブルもばっちり決まっています。

 ただ、確かに歌もダンス・チューンも凄いうまいんだけど、何となく耳をさらっと曲が通過してしまうという印象もなくもないのが残念。このバンドはCDよりもやっぱりライブが聴いてみたい!という気にさせられますね。

好きな曲:3,4,11

Capercaillie/Sidewaulk
Capercaillie

(カパーケリー)
"Sidewaulk" 1.Alasdair Mhic Cholla Ghada
2.Balindore
3.Fisherman's Dream
4.Sidewaulk Reels
5.Iain Ghlinn' Cuaich
6.Fosgail An Dorus / Nighean Bhuidh' Ruadh
7.The Turnpike
8.Both Sides the Tweed
9.The Weasel
10.Oh Mo Dhuthaich
 うっかりスコットランドのトラディッショナルグループを紹介してしまいました。しかしまあドナル・ラニーの弟がメンバーになっているし、何より本作はドナル・ラニープロデュースなのでいいかな、と。

 ボーカルのカレン・マシスンさんがすばらしくいい声ですね。歌ものの時のキーボード伴奏も雰囲気にはまってます。ダンス・チューンもアコーディオンとフィドルを中心に賑やかで楽しく、時折入る妙に格好良いベースも面白い。

好きな曲:4,5,7(Reel 6連発です!)

Solas/SUNNY SPELLS AND SCATTERED SHOWERS
SOLAS

(ソーラス)
"SUNNY SPELLS AND SCATTERED SHOWERS" 1.The Wind That Shakes the Barley
2.The Big Reel of Ballynacally / The High Hill / Flash away the Pressing Gang
3.Aililiu Na Gamhna
4.Tom Busby's / James O'Byrne's / The Four Posts of the Bed
5.Paddy Taylors / McFadden's Handsome Daughter / The Narrowback / Franks Reel / Esther's Reel
6.The Unquiet Grave
7.The Maid on the Shore
8.Song of the Kelpie
9.Mom's Jig / Bill Nicholson's 67th
10.The Primrose Lass / Molly from Longford / The Four Kisses
11.Vanished Like the Snow
12.The Kilnamore Barndance / Give the Girl Her Fourpence / My Maryanne
13.Adieu Lovely Nancy
 続いてうっかりアメリカのトラディッショナルグループを紹介してしまいました!

 というわけで、知っている人には何を今更、のソーラスの、本CDの邦題は"雨晴れて時雨あり"です。作品の完成度的には3rdの方がいいのかも知れないけど、私はこの2ndを最も気に入っています。
 カラン・ケーシーの美声とジョン・ドイルの名ギターがバンドから去ったのは残念の一言です。特にカランの微妙にビブラートが効いたややハスキーな声は、バックの雰囲気に完璧にマッチしており、かなり好きな世界でした。
 あと、ダンスチューンに時折入るシェーマス・イーガンのバンジョーいいですね。やっぱりアメリカはバンジョーでしょう。

好きな曲:1,2,5(Reelチューンでは一番好きかも),6,8,11

Triona Ni Dhomhnaill
Triona Ni Dhomhnaill

(トリーナ・ニ・ゴーナル)
"TRIONA" 1.When I Was a Fair Maid
2.Na Gamhna Geala
3.The Wee Lass on the Brae
4.O'Carolan's Farewell to Music
5.Shil Me Fein
6.Turlogh Og (O'Boyle)
7.Foinn BhriotAneacha
8.As I Roved Out from the County Cavan
9.Kitty from Ballinamore
10.Stor A Stor A Ghra
11.Here's to All True Lovers
 アイルランド伝統音楽界で最も重要な兄弟姉妹、ドーナル家はトリーナ・ニ・ゴーナルの1枚。ちなみに他に重要な兄弟姉妹といったら、ブラック姉妹、ラニー兄弟、エンヤ/ブレナン姉妹、コアーズあたりか。思えばシャロン・シャノンも姉妹でバンド組んでいるし、オイガやディアンタなど兄弟姉妹が入っているバンドは数知れない。アイルランドの音楽はやはり家族的なつながりが欠かせないものなのでしょうか。音楽をやる環境については、日本と大きな違いが感じられます。

 ということで本作、ハープシコードの伴奏よりは無伴奏の方が好きです。姉妹の掛け合いもいいですね。

好きな曲:5,11(大作です)

grada

(グラーダ)
"endeavour" 1.Cathain
2.Pint of Reference
3.Biodegradable
4.Swallow
5.Anto's Gambit
6.Diamantina Drover
7.Madam I'm a Darling
8.Out in Otaki
9.I Once Loved a Boy
10.Snow Leopard
11.Mini Minor
12.Endeavour
 ルナサのトレバー・ハッチンソンもお気に入りの若手バンド、グラーダ。CDの試聴コーナーで初めて聴いて一発で購入を決意、2003年3月のライブを見に行ってさらに好きになりました。

 本バンドは北と南の2つの羊王国、ニュージーランド出身とアイルランド出身の編成バンドです。共に羊の方が人より多く、どこか歴史物語の中心から離れた世界で暮らしてきた人たちの、音楽を通じた再会が本CDで味わえる・・・のかどうか判らないけど、とにかく聴いていて飽きがきにくいCDになっているのは、いろんな国の音楽をうまくアレンジしつつ取り入れているからなのでしょう。アラン・ドハーティのフルートがすばらしいです。ジャズ風のダブルベースもおしゃれですね。

好きな曲:3,4,6,12

Tamalin/Rhythm & Rhyme
Tamalin


(タマリン)
"Rhythm & Rhyme" 1.Rhythm & Rhyme / Hora
2.Skipping over the Bogs
3.In the Morning
4.The Tempest
5.Words
6.Kerreg Beg An Triez
7.Land of Love
8.Crazyman Michael
9.Reaping the Rye
10.Gort Na Sailean
11.Some Day Soon
12.Poor Tom
13.The Reconciliation
 CD集その2のトリを飾るのは、私が現在まで最も気に入っているアイリッシュバンド、タマリンです。5人中4人が兄弟姉妹というこちらも家族経営バンド。しかし揃ってこれだけいい演奏と歌ができるのだから、本当に凄い兄弟です。

 ポップス風の1曲目から締めのチューンまで、選曲もバンドの雰囲気も全部好きなのですが、やっぱり特筆すべきはティナ・マクシェリーの歌唱力と声でしょうか。これだけの秀逸バンドの続編が出ないのが残念でなりません。個人的にはコアーズを超えていると思っているのですが、どうでしょうか。

好きな曲:1,2,3,4,7,9,10


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